日曜の横丁で私にかまってくださった方々、ありがとうございました。 スペースにおいでになった方や差し入れしてくださった方やお話してくださった方はもちろん、あの場にいた全ての皆様に「おかげさまで楽しかったです」と言いたい。 そしてぞにさんとミハルさんと、裏方として駆け回っていたスタッフの方々に心からの感謝を。
素晴らしいイベントでした。お疲れ様でございました。
忘れないうちに当日の思い出を詳しく記します。
朝会場に向かう途中、例の「ホ/テ/ル//柳/橋」があって「ここかあああ!」と思いました。カカイル関係ないけど。
受付でおひさの友達を見つけてうれしかったり、私の知らないところで近しい人がスタッフになっていて驚いたり、わくわく最高潮。
当日は相方のガツが来てくれたから私は最初から買い物部隊員になることに決めてました。 ガツは有能なので複数のサークルさんに「いざとなったらよろしく」と頼まれてました。 さーてがんばるぞまずはトイレに行くのだ!と先にトイレを済ませて、入れ替わりにガツがトイレに向かいました。 帰ってきたガツがなんか怒った顔してる。なんだいなんだいどうしたんだい。 ガツは貴重品が全部入った私のサコッシュをぐっと差し出して 「トイレの個室の棚に置いてあった!」 と言いました。 まんまと置き忘れてた。 ホントすまん。たまたますぐにガツが行ってくれてよかったです…。
私は事前に会場を回って新刊チェックしたかったけど、サークルさんとべらべらしゃべってるうちに開場時間となり、あっという間に戦場に。
そこかしこに列ができてTシャツ一枚で十分なくらいの熱さ。
でも人の割りには混乱はない。
血栓ができそうになっても皆自発的に机に触れないように移動して目的の列を探してて、まさに歴戦の猛者。
カンサイさんが笑顔で各所の列をサクサク誘導してて「りりしい…」と思いました。
ざざっと第一弾の買い物を済ませ、同じく買い物から戻ったらしい村樫さんのスペに新刊買いに行ったら超列ってる。 だよねーと思って村樫さんの様子を見に行くと、スペース最前のかたに「セイリオス」が再版であることとかを懸命に説明してる。 ウンそうだそれは知っておいてもらわなきゃならないしかしその調子だと列が進まないのだ。 一瞬すぐに私が手伝いに入ろうかと思いましたが、皆さん知ってますか? 普通の実務能力の人に普通の実務能力の人が足されたら1+1で2になります。 しかし、能力0.3の人(村樫さん)に能力0.4の人(私)が足されると、0.3×0.4で0.12になり事態はいっそう悪くなるのです。 だから私は村樫さんに「ガッちゃんに来てもらおうか?」と耳打ちしました。 すると村樫さんは天井の方を見て口を開けて「ガッちゃん…はて?」という顔をしてから「あっあのガッちゃんか!ガッちゃんだ!」という顔してウンウンとうなずきました。 わかる。
一度に一つのことしか対応できないから、急に別ベクトルの質問を振られると全ての記憶の引き出しから該当の引き出しを探せなくなるんだよねわかる超わかる。 急ぎ自スペに戻りガツに説明して、すぐに村樫さんのところに向かってもらいました。 しばらくしたらガツは戻ってきて「さばいてきた。列なくなった」とあっさり言った。
すげえ。
「彼方の夢とその終わり 上巻」は途中でなくなってしまいました。すみませんでした。 完売直後に、たぶん外国の若いお嬢さんが見えて上下巻両方をご所望でしたが上巻はもうない。 お嬢さんはとても残念そうに、下巻だけを買っていかれました。 申し訳なかった… が、そのだいぶ後に、私のミスで友達の取り置き分をまちがってて上巻が1冊余ってることに気がつきました。 ガツは
「きっとあのお嬢さんはまだ会場にいる。私はここでも村樫さんのスペでもあのお嬢さんに本を売ったから顔覚えてる。探そう!」
と言いました。 私は顔をぼーんやりとしか覚えてない。(人の顔を覚えられない。エグザイルにゆずが混ざっててもわからない。岡崎体育が混ざってたらわかる) ガツはお釣りのためのお金と上巻を持って会場をくまなく探し、更に休憩室とグッズの列を見て周り、ついにそのお嬢さんを見つけたそうです。 私は「もしお嬢さんがお金がもう足りないと言ってたら差し上げてかまわない」と言いましたが、お嬢さんはガツが声をかけた途端「ほしいです!」とおっしゃり買ってくださったそうです。 お嬢さん、どうもありがとうございます。 そしてガッちゃんもどうもありがとう。 あんたはすごい。超有能。 15年前に私がマンガを描き始めた時 「どうしてもっとハルコさんみたく描けないの?」 と邪気のない顔でとんでもない無茶を言ったことを今こそ許そう。
許したるで。
さて私のお買い物状況ですが、半分くらい負けました。 目当てのサークルさんがスペにいるタイミングと買い物部隊の稼動時間があわないのと、各サークルさんの予想を上回る人出による完売が原因です。 特に、ご近所だから様子を見て並ぼうと思っていた烏龍茶さんのお買い物が惨敗しました。 出たよ。
近所やお隣のサークルさんの本が買えないいつものパターンだよー! おとなしく書店でゲットします。
12時からグッズ販売が開始され、仲間うちで希望をまとめて買いに行こうかという話が出たんですが、なんかもう私は色々胸がいっぱいだしグッズの列すごいっていうし 「グッズは別にいいかな…」
という気分でした。
でも売り場に様子を見に行くと、受付にいたかわかっこいくて元気なナルトくんがネイビーのサコッシュをしていてしげしげと眺めると、デザインが超素敵だし作りがしっかりしてる。
これがたったの2000円?うそヤバイ…
欲しーーい!
すらっとかっこいいスケアさんがつけてたカーキのもオシャレですが、普段の私の服にはネイビーかなと悩みながら、友達に色々希望を聞いて代表して並んで買ってきました。
精算の場にいた関西弁のかたもとても親切丁寧にすばやく対応してくれて、本当にスタッフさんが皆有能。
ほくほくしながらスペに戻ったら、ガツが「あっ帰ってきた!」と言いました。 私を待っていてくださったかたがいたらしく、スペース前でお話したら 「もしご不快でなければ、(これ)トレペ感想です」
とおっしゃる。 ここらへんの会話を私はほぼ覚えていません。 なぜなら感激しすぎて頭が真っ白になっていたからです。 「トレペ感想」という麗しい習慣がこの世界にあるらしいと最近知りましたが、私にはそんなうれしいことは絶対起きないな 起きたら死んでもいいわ~ガハハと他人事だと思ってました。 それが…今…このお嬢さんが差し出しているファイルの中に… よく覚えてないんですけど、とにかくものすごい勢いで涙がダー吹き出てきました。 「死んでもいいと思ってたんです~」とかなんとか言った気がする。
意味がわからない。 スペース前でおいおい泣いている私と「本当にご不快でなければ」とあくまでも優しいそのかたと 「(みうりんが泣いてて)すみません」
と何度も謝っているスペース内のガツ。 「何事だろう」という顔をしていたらしい周囲のかたがた。
カオス。
もっとスマートに対応すべきだった。ごめんなさい。
でも何度思い返しても結局私はうれしくて泣いちゃったと思います。
スペを去るそのかたに何度もお礼を申し上げて、ファイルが折れないように大事にしまって。
でもまた出してちょっとだけ見たりして。
ガツもすごく喜んでました。
そんなこんなでマスカラもほぼ落ちましたけどそんなの関係ねえ。古い。
あ、それからたまたまウチがブロックの真ん中あたりの位置で、スペから出る時皆さんの椅子をいちいち引いてもらうのが心苦しかったので、机と机の間の足の隙間をくぐって出入りしてたんですけど、ガツはすぐにスッと出られる。スッとというかニュルンと。
後ろから見ると大蛇丸みたいだった。
でも私は何故かなかなか出られなくて時間がかかるせいか、出てった時にぎょっとされることがあり、驚かせてすみませんでした…
体が硬すぎるんだ、きっと。なんとかせねば。
いざ鏡開きのアナウンスがあり、貴重品とクラウドファンディング参加記念マスを持って階下の鏡開き会場にワーイと向かいましたが人があふれてる。 またあとで行くことにしてスペに戻り、アナウンスで鏡開きの実況音声を聞きました。 いい音だった。「カーン」てね。
ガツは全くの下戸でお酒の強い匂いも苦手なため、スタッフの友人のところにお手伝い件遊びに行き。 私だけ改めて下に下りていくとちょうど乾杯するところで、カラのマスで乾杯してからお酒を注いでもらいに行きました。 注いでくれるのがね…超美形のカカシとイルカなんですよ。サクラちゃんも眼がくりっとお肌つるつるでかわいかったなあ。 その隣の、ノンアルコールの白ぶどうのウェルチを注いでくれるのもね… これまた別の超美形のカカシとイルカなんですよ!!キャー! キャー!と体の中で叫んでたら、カカシの一人が私のお友達だった。
あれっという感じで目が合って「ふふっ」と微笑んでくれた。 いいでしょう!うらやましいでしょう!
キャー!!
お酒おいしかった。日本酒は酔うので敬遠してましたが、日本酒特有のもわっとくる匂いがなくてフルーティで飲みやすい。白ワインぽい。 「春鹿」というお酒だそうです。 ぞにさんが選ぶお酒は本当においしい。 そういえば獺祭も以前たくさん日本酒があるお店でぞにさんが推してて知ったんだっけ。
さすがだ。
くいくい飲みながら、周囲の見知ったかたやあまり知らないかたとかまわずワアワア乾杯しました。 おつまみを「どーぞどーぞ」と渡してくれるかたもいました。ありがとう! そのうち「春鹿をウェルチで割ると超旨い」ことに気づいた面々がどんどんおかわりしに行って。 酔っ払いってほど酔ってる人はいないのに「おいしい」「楽しい」「かんぱーい」「わはははは」と皆超ご機嫌。
まさにお祭り。 こんな超一体感と楽しさは人生で初めてでした。 なんだろうこのオンリーイベント。
天国か。
天国だ。
とうとう閉会の時間となりアナウンスで一本締めして、 寂しい気持ちと充実感の中友達と駅に向かい、途中で友人のお子さんと初めて会える僥倖にも恵まれました。 とーってもラッキーな一日だったなあ。
アフターでご飯を食べて友達と次の予定を確認して帰宅しました。
すぐにカートの中からいただいたトレペ感想を取り出し、自分用の「イルカ先生はだらしない」本を棚から出して、1ページずつトレペを重ねてじっくり全部読みました。
私のマンガは萌えを提供するというより話で興味を引っ張っていただくしかないタイプだと思ってましたけれど、コマごとにこんなにいろんな感想を持ってもらえるのかと目が覚める気持ちでした。 イルカ先生のベリべリのサイフなどちょっとのネタにちゃんと笑ってくださってたり かと思えば自分が予想しなかった箇所で心が動いてもらっていたり。 それなりに長くやっていたつもりでしたが、まだまだ知らない部分がたくさんあることに気がつきました。 何よりこうして大変な労力を使って感想をくださったあのかたに、とてもとても感謝しています。 Yさま、どうもありがとうございます。 一生大切にします。
小学生の私に教えてあげたい。 「女のくせに本ばかり読んで無駄なことを」とうるさい周囲の人から逃れるために笹竹の林の中に隠れて、田舎の地元公民館から借りてきた背表紙がボロボロで布だけになった「車輪の下」を蚊に食われながらこっそり読んでいた私に。
ずーっとずーっとあとに、あんたは思いがけないことを始めるよ。 そこで読み物が大好きなともだちがたっくさんできる。 誉めてもらえるよ。
だいじょうぶ、幸せになれるから。
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